投資初心者は銘柄選びより「資産配分」。私が「現金5%・投資95%」にしている理由

会社員の資産形成戦略

■ はじめに

「オルカンとS&P500、どちらを買えばいいんだろう?」 「これから伸びる個別株はどれだろう?」

投資を始めると、多くの人が最初に悩むのは「何を買うか」です。 私自身も投資を始めた頃は、毎日のようにインターネットでおすすめの銘柄を調べていました。しかし今振り返ると、本当に重要だったのは銘柄選びではありませんでした。

投資の世界では、「運用成果の大部分はアセットアロケーション(資産配分)によって決まる」という考え方があります。アセットアロケーションというと難しく聞こえますが、要するに「自分のお金を何に、どれくらい配分するか」ということです。

前回の記事では、本業での昇進をきっかけに、毎月15万円を投資に回せるようになった経緯をご紹介しました。今回は、そのお金を私はどのような考え方で配分しているのか、現在の資産配分と、その理由についてお話しします。

1. まず決めるべきは「現金」と「株」のバランス

資産配分を考えるとき、会社員が最初に意識すべきなのは、次の2つの割合です。

  • リスク資産(投資信託・ETFなど)
  • 無リスク資産(現金)

どれほど優れたインデックスファンドを保有していても、生活費まで投資に回してしまえば、暴落時に資産を取り崩さざるを得なくなるかもしれません。反対に、現金だけを持ち続けていても、物価上昇が続けばお金の価値は少しずつ目減りしていきます。

投資の本では、「債券も組み合わせてリスクを抑えましょう」と紹介されることもあります。もちろん、それは間違いではありません。ただ、初心者のうちは「いつ買えばいいのか」「金利が上がるとどうなるのか」など、考えることが一気に増えてしまいます。

投資で一番大切なのは、長く続けることです。だから私は、まずは難しく考えず、「現金」と「株(インデックスファンド)」の2つだけで資産配分を考えれば十分だと思っています。

2. 私の資産配分は「投資95%・現金5%」

現在の私の資産配分は次のようになっています。

  • リスク資産(投資信託・ETF):95%
  • 現金:5%

一般的に見ると、かなり攻めた配分だと思います。実際、この比率を誰にでもおすすめするつもりはありません。私がこの配分にしているのは、自分の「リスク許容度」を考えた結果だからです。

現在の私は独身で、扶養する家族はいません。さらに、本業の収入も安定しており、毎月継続的なキャッシュフローがあります。加えて、生活防衛資金はあらかじめ確保しており、それ以外の余剰資金を投資しています。

  • 独身であること
  • 安定した給与収入があること
  • 生活防衛資金を確保できていること

この3つがそろっているからこそ、一時的な値下がりを過度に心配することなく、資産の大部分を投資に回せています。

3. 大切なのは「近い将来に使うお金」があるかどうか

私がこの配分を維持できる理由は、もう一つあります。それは、数年以内に大きなお金を使う予定がないことです。

例えば、以下のようなライフイベント資金が挙げられます。

  • マイホーム購入
  • 教育資金
  • 結婚費用
  • 車の買い替え
  • 独立・転職に備えた資金

こうした支出は、時期も金額もある程度決まっています。もし、その資金まで投資に回してしまうと、暴落したタイミングで現金化しなければならなくなる可能性があります。これでは、本来長期投資で得られるはずだったリターンを失ってしまいます。

私の場合は、数百万円から数千万円規模の大きな支出を予定していません。だからこそ、「今はリスクを取れる状況であること」、そして「近い将来に使う予定のお金がないこと」の2つを踏まえて、「投資95%・現金5%」という配分を選んでいます。

4. 配分が決まれば、銘柄選びは驚くほどシンプルになる

資産配分が決まると、不思議なくらい投資で迷わなくなります。

私の場合は「リスク資産95%」と決めているため、あとはその95%を世界全体に分散投資できるインデックスファンドを中心に積み立てるだけです。どの国が伸びるのか、どの業界が有望なのか、そんなことを毎日のように考える必要はありません。

私が管理するのは、「95:5」という比率だけです。市場が大きく下落しても、配分が崩れたかどうかを確認するだけ。

多くの場合、「株価が下がって眠れない」という状態は、銘柄選びを間違えたのではなく、自分のリスク許容度を超えた資産配分になっていることが原因です。自分が安心して続けられる配分を決めておけば、市場の値動きにも振り回されにくくなります。

■ まとめ|あなたに合った「資産配分」が投資の土台になる

投資で成功するために最初に考えるべきなのは、「何を買うか」ではありません。まず考えるべきなのは、「自分はどれだけリスクを取れるのか」です。

そのために、一度次の3つを整理してみてください。

  1. 家族構成はどうか
  2. 本業の収入は安定しているか
  3. 数年以内に大きなお金を使う予定はあるか

子育て世代で教育費が控えている人なら、「リスク資産50%・現金50%」が安心かもしれません。一方で、私のように独身で安定収入があり、大きなライフイベントが予定されていない人であれば、「投資95%・現金5%」という選択も十分考えられます。

投資には万人共通の正解はありません。あるのは、「自分に合った正解」だけです。

だからこそ、銘柄選びに時間をかける前に、まずは自分のライフスタイルに合った資産配分を決めてみてください。その土台ができれば、日々の株価に一喜一憂することなく、安心して続けられる「ほったらかし投資」に一歩近づけるはずです。

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