はじめに
「そんなに投資に回して、NISA貧乏になってない?」
「もっと今しかできないことにお金を使えばいいのに」
資産形成を本格的に始めると、時に周りからそんな声を聞くことがあります。あるいはSNSを見ていると、「生活ギリギリまで投資に回すのが正義」という極端な意見を目にすることもあります。
しかし、私が一番大切だと感じているのは、「他人がどう思うか」ではなく「自分自身がどう考えているか」です。
周りの価値観に合わせてお金を使ったり、逆に他人の基準に合わせて極端な節約をしたりする必要はありません。大切なのは、他人の目や言葉に振り回されず、「自分軸」で現在と未来のバランスをとることです。
今回は、40代の今を楽しみながら、未来の選択肢もしっかり買い育てていくための「自分軸のお金の使い方・予算管理術」についてお話しします。
「NISA貧乏」は他人の物差し。大切なのは「自分が納得しているか」
外から見れば「もっとお金を使えるのに我慢している」「NISA貧乏になっている」ように映るかもしれません。
しかし、本人が「将来の自分の自由(選択肢)を買うために、納得して投資している」のであれば、それは貧乏でも我慢でもありません。立派な「主体的な選択」です。
逆に、周りの「みんながやっているから」という理由でなんとなく飲み会にお金を使い、なんとなく欲しいわけでもない買い物を重ねる方が、自分の人生の軸を失っていると言えます。
- 他人の価値観: 周りの目や「普通はこれくらい使うべき」という基準
- 自分の価値観: 「自分は何に幸せを感じるか」「何歳でどんな選択肢を持ちたいか」
私にとって資産形成の大きな目的は、お金を増やすことそのものではなく、「自分の人生の選択肢を増やすこと」です。
いつまで働くのか、どんな暮らしをしたいのか、仕事を続けるのか。それらをお金の制約だけで決めるのではなく、自分で選べる状態を作っておきたい。そのために、今のお金をすべて使い切るのではなく、一部を未来の自分のために残しておく。私にとっての資産形成は、そんな「選択肢を買うための行動」でもあります。
現在と未来のバランスを「自分軸」で決める
資産形成において、一番避けたいのは極端に振れてしまうことです。
- 「現在」に全振りする:
今を楽しむことを優先しすぎて、未来のための資産形成が進まず、将来の選択肢を狭めてしまう。 - 「未来」に全振りする:
将来の資産額を最大化するために、40代の今やりたいことや経験をすべて犠牲にする。
どちらか一方に極端に振れてしまうのではなく、「今の自分」と「未来の自分」の両方にお金を配分する。私は、そのバランスを自分なりに考えることが大切だと思っています。
今だからこそ楽しめる趣味や体験があり、その時間を取り戻すことはできません。一方で、未来の自分に「自由な選択肢」を残してあげることも、自分に対する大切な投資です。
だからこそ、「現在を楽しむお金」と「未来に備えるお金」の割合を、自分自身で意図してコントロールする必要があります。
「今を楽しむお金」も自分で枠(予算)を決める
「現在」を犠牲にしないために、私は趣味に使うお金にも「自分軸の予算」を設定しています。
以前の私は、趣味の釣りに「お金があればあるだけ使う」という状態でした。欲しい道具があれば買い、釣りに行きたければ行く。一見すると自由で楽しそうですが、これは単に「感情や物欲に流されていた」だけでした。
今は、「今年は趣味に10万円」といったように先に枠を決めます。
一見すると、予算を決めることは「使えるお金を制限すること」のように思えるかもしれません。でも、私にとって予算は「我慢するためのルール」ではなく、「限られたお金を、どう使えば一番楽しめるかを考えるためのルール」です。
予算という枠があるからこそ、
- 「本当にこの道具が欲しいのか?」
- 「新製品を買うより、遠出する遠征費用に回した方が最高の体験になるのでは?」
と、自分の価値観と真剣に向き合うようになります。
使える金額に枠を設けたことで、結果として「たくさん使う」ことよりも「満足度の高い使い方」ができるようになり、趣味の満足度は以前よりも格段に上がりました。
【実例】自分軸のバランスを自動で維持する「口座&アプリ活用術」
現在と未来のバランスを崩さずに維持するためには、毎月悩みながら調整するのではなく、「仕組み」にしてしまうのが一番です。
ここでは、私が実際に運用している口座管理とアプリの活用ルールをご紹介します。
1. 口座を用途別に使い分ける(ドコモSMTBネット銀行+あおぞら銀行)
日常の決済や目的別のお金は「ドコモSMTBネット銀行」、動かさない資金は「あおぞら銀行」と役割を明確に分けています。
【ドコモSMTBネット銀行(日常・目的別管理)】
目的別口座機能を活用し、1つの銀行内で資金を4つにクリアに分離しています。
- メイン口座: 日常の引き落としや生活費の管理
- 予備費口座: 毎月は発生しない「火災保険」「自動車保険」「賃貸の更新費用」などをプールしておく口座。急な出費があっても、ここから出すことで毎月の生活費予算が狂いません。
- ハイブリッド口座: 証券連携・投資用資金
- ふるさと納税資金口座: 年末や必要なタイミングでまとまって出ていく「ふるさと納税」専用の資金口座
【あおぞら銀行(貯蓄専用)】
すぐには使わない貯金や防衛資金は、預金金利なども考慮して、あおぞら銀行へ配置しています。「使うお金」と「貯めるお金」の場所を物理的に分けることで、無意識に使ってしまうリスクを防いでいます。
2. マネーフォワードMEで「手間をかけずに」見える化する
家計管理で最も大切なのは「長続きさせること」です。細かく分類しすぎると入力や確認が嫌になってしまうため、私は大まかなルールだけを決めて自動化しています。
- 固定費: 家賃、サブスク、ゴルフレッスン
- 変動費: 水道光熱費、食費、通信費、雑費
ポイント:趣味や不特定のお金は「雑費」にまとめる
私の場合、家計簿の目的は「1円単位ですべての支出を細かく分析すること」ではありません。「決めた予算を守れているかを確認すること」が目的です。
趣味の買い物や細かい出費をいちいち細かく分類しようとすると、家計簿をつけること自体が負担になってしまいます。そこで私は、趣味や不特定のお金はすべて「雑費」にまとめています。
「何にいくら使ったのか」を完璧に管理するよりも、「今月の予算内に収まっているか」を確認できれば十分。家計管理も、無理なく続けられる仕組みにすることが大切だと考えています。
まとめ|自分の人生のハンドルは、自分で握る
周りから「NISA貧乏だ」「もっと使えばいいのに」と言われても、気にすることはありません。
- 自分が納得して、未来のために資産を積み上げている。
- 自分が納得して、決めた予算の中で40代の「今」を全力で楽しんでいる。
- 仕組み化によって、家計管理に無駄な時間を奪われていない。
このバランスに「正解」はありません。大切なのは、他人の基準ではなく、自分が納得できる配分になっているかどうかです。
今を楽しむためのお金も、未来の選択肢を増やすためのお金も、どちらも自分の人生のために使っている。そう思える状態を、自分なりの「最適なバランス」と考えればいいのではないでしょうか。
他人の価値観や流行に流されるお金の使い方をやめ、自分軸で「現在」と「未来」の配分を決めること。
今週末の趣味の時間を全力で楽しみながら、10年後・20年後の自分に「いつでも会社を辞められる自由」をプレゼントする。そんな自分らしいマネー戦略を、今日から始めてみませんか?



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